吉野内聖一郎
波動の世界は見ることができませんので、その全貌を知るには手探りで得た情報を手がかりに、ジグソーパズルを組み立てるがごとく、少しずつ把握してゆくしかありません。
前回、MRA(波動測定器)コードの仕組みについて少しお話しさせていただきましたが、MRAコードの秘密を探していくことは、すなわち波動の世界を把握していくことであると思っています。
コードの解明に役立つのか夢に出てきた陰陽図
さて前回、人体の仕組みが陰陽の法則にしたがって成り立っており、人体の波動を測定できるMRAコードも、陰陽の法則で体系化されているのではないかというお話をさせていただきました。
ここまではすぐに思いついたのですが、考えがそこから先になかなか進みませんでした。
陰陽の法則にMRAコードを当てはめるといっても、これまた雲をつかむような話で、私のもっている少ない知識では、まるっきり糸口さえも掴むことができませんでした。
でも私は、直感的に何か方法があるはずだと感じていましたので、毎日お客様の測定をさせていただきながら、そのことを考えていたのです。
それから3ヵ月ほどたったある日、私はもう半ばあきらめかけていたのですが、夜寝ているとき夢の中に、何かの図が出てきたのです。
夢の中でその図を見た瞬間に、私は”あっ、これだ”と思いました。
その図はMRAコードに陰陽の法則を当てはめて考えるための、基本の図だったのです。
まさに腑に落ちるというのでしょうか、頭で理解し納得できたのではなく、腹で解ったという感じでした。
その感覚は今でも覚えています。
夢から覚めた私は、忘れないように急いでノートにその図を書きとめました(誰が夢の中で教えてくれたのかは、未だに分かりません)。
それは、右のような図だったのです。
この図は、MRAのコードを構成している数字を平面に3個ずつ3列に並べ、縦、横それぞれの方向性に陰・中庸・陽の文字を順番に当てはめた状態になっています。
陰=陰のエネルギーが強い場を示す
陽=陽のエネルギーが強い場を示す
中庸=陰と陽のエネルギーがちょうどバランスを保っている場を示す
たとえば(中庸は中のみで表示)
肝臓のコード 45273は、陰陽中中陽陽陽中陰中
胃のコード 45199は、陰陽中中中陰中陽中陽
脳のコード 35583は、陰中中中中中陰陰陰中
心臓のコード 45166は、陰陽中中陰中陰陽陰陽
陰陽このように解釈して、それぞれの数字を見てみますと、1つ1つの数字の陰陽的意味合いが、みごとに分かれているのです。
そして、その数字が5個並んで表されるMRAコードは、1つずつを陰、中庸、陽の文字だけで表すこともできるのです。
このように表してみますと、脳は中庸と陰だけで構成されており、じっとしている臓器なのですが、意識を司る重要な臓器を上手に表現しているようです。
心臓は陰と陽がやけに多く、血液を全身に送るため、いつも忙しく活動している臓器だと表しているようでもあります。
このようなところから見ても、この図に表されている内容は、まったく的外れではないような気がします。
次に注目する点は、二方向の陰陽を当てはめた意味で9個の数字を見てみますと、5を中心にして縦、横、斜めの両端の数字が陰陽の状態にあることがわかります。
そして、5は完全に中庸の状態ですので、5に対して5が対応します。
この数字の対比がわかったことで、後に測定方法が飛躍的に進歩することになったのですが、そのことは後ほど詳しくお話ししたいと思います。
万物を生み出すエネルギー 0の意味するもの
さて、ここまで読まれた方のなかで、何か足りないのではないかと気づかれた方もいらっしゃると思います。
そうです、それは先ほどの陰陽論に当てはめた数字の図には、0が入っていないのです。0はどこにいったのでしょうか?
じつは、0はこの図の中には含まれない数字なのです。
なぜなら、この1~9の数字すべてを内包している数字が0なのです。
0は何もない、数量がないことを表す数字です。でも数がはじまるのは必ず0からです。
1から9までの数字が、この世を織りなす万物を表しているならば、0はその万物を生み出す目に見えないエネルギーを表しているといえるでしょう。
0(ゼロ)を(レイ)とも呼ぶのはなぜなのでしょう?
それは目に見えない霊的なエネルギーの証だからだと思います。
1から9の数字が陰陽を表すならば、0はその大本である大極を表しているといえるでしょう。
ですから、0から生まれたのが1から9までの数字なのです。
無から有が生まれると言われますが、まさにこの世の中はその言葉の通りにつくられているようです。
分かりやすく太陽の光をたとえにして、お話しさせていただきます。
太陽の光は無色透明で、直接に見たのではその中に色を見つけることはできません。
でも、その太陽光線をプリズムに当てて、分光すると、きれいな虹の色が表れます。
もともと色がない太陽光線の中には、無限のきれいな色が含まれているのです。
そしてその光は、たとえば植物の葉に当たったとき、植物の葉は緑色の周波数の光だけを反射し、それ以外の周波数の光はすべて吸収するのです。
別の言い方をすれば、植物の葉は緑色の周波数とだけ共鳴しない振動をしているわけです。
そして、反射した緑色の光が私たちの目に届くわけです。だから、私たちの目に植物の葉は緑色に映るのですね。
数字の陰陽による 修正コードの法則
さて、ここからは波動測定器のオペレーターとしての専門的なお話しになりますが、できるだけ簡単に説明をさせていただきたいと思います。
波動測定のなかで、修正コードを拾い出す技法があります。
人の身体はすべてつながっていますので、複数の部位に乱れがあったとしても、それらの波動が乱れている原因は、同じところからきている可能性があります。
その共通の原因がいったい何であるのか、それを見つける手法が、修正コードを拾い出す方法なのです。
たとえば過去に測定した例をあげますと、軽度の脳梗塞で病院に運ばれ、入院されている方の測定を行いました。
後遺症として顔面に麻痺が少し残っている状態でした。
波動に乱れのある項目として、橋脳、視神経、網膜、三叉神経、迷走神経、胃、胆嚢、肝臓、腎臓、恐怖、怒りなどの反応があり、それらの項目に対して修正コードを拾い出したところ、グルタミン酸のコードが出てきたのです。
グルタミン酸を辞書で詳しく調べますと、神経伝達に関係のある物質だと書かれてありました。
つまりグルタミン酸の不足が、その方の神経麻痺の症状に大きく関係していたと推測できます。
そして、このグルタミン酸のコード1つだけを水に転写して、飲んでいただくだけで先ほど挙げた乱れの項目がすべて修正されたのです。
測定している私も、もちろん測定を受けているお客さまも、納得されたことはいうまでもありません。
このように、測定の現場ではよく使われている手法であり、乱れのある項目をそのままダイレクトに修正する情報を転写するよりも、それらすべてに関わる修正コードを1つ拾い出して転写する方が修正される幅が大きいといえるようです。
さて、数字1つ1つに陰陽があり、その数字5桁で表されるコードにも陰陽がありますが、わたしの測定研究から解ってきたもう1つの陰陽、それはこの修正コードにも陰と陽があるということです。ただし、現段階において、この説は私個人の持論であることを申し述べておきます。
陰の修正コード: 乱れのある複数の項目に対してもっとも非共鳴のコード(乱れのある項目に対して共通する原因を修正する情報)
陽の修正コード: 乱れのある複数の項目に対してもっとも共鳴するコード(乱れのある項目を改善するのに共通して必要な情報)
この修正コードは、1桁ずつ数字を確認しながら拾っていきます。
拾い出したコードは、たとえば、乱れのあるコードすべてに対する、最大公約数と最小公倍数のようなもので、どちらもお互い似ているようで、意味合いとしてまったく逆のコードなのです。
そして先ほど、数字が5を中心にして縦、横、斜めの両端が、陰と陽の数字に分かれるお話をしましたが、その数字の組み合わせ通りに、陰陽の修正コードも各桁の数字が陰陽に対比して出てくることが、測定の結果わかってきたのです。
たとえば、
陰の修正コード:45813
陽の修正コード:65297
このように、4 と 6 ・5 と 5 ・8 と 2 ・1 と 9 ・3 と 7 が陰陽の関係にあり、修正コードも陰陽で数字が完全に反転してくることがわかりました。
この仕組みが解ってきたことで、修正コードが、それ以前よりも的確に拾い出せるようになり、結果としてその時点から改善率が大幅にあがってきたのです。
このようなMRAコードの法則がわかってきますと、極端に言えば、コードの意味が解らなくても測定を行うことができると思いますし、波動の乱れを修正することもできるといえそうです。
その測定は、あたかも数式を解いているようであり、きれいな計算式により病気の答えを導き出すことができれば、それだけで人の病気を癒すことができるのだと思います。
つい最近の新聞紙面で有名な数学者が「この宇宙は、1つの単純な数式で表すことができる」という言葉をコメントしていましたが、MRAコードの秘密を探ってゆくと、その言葉をだんだんと実感することができるようになってきます。
江本所長が、はじめてMRAをアメリカから持ち帰り、オペレートしていた最初のころ、開発者からすべてのコード表はもらっていなかったと聞いたことがあります。
それでも、痛みを緩和させたり、症状が改善したり、かなりの成果を出していたということです。
そのような話を思い出しますと、私のこのような考えかたは、間違っていないと確信することができるのです。
次回は、さらに数字の図を深く解釈していきたいと思います。
そこには、読者の皆さまもご存知の、古神道の世界があったのです……。